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相談事例集
 

相談事例80: 「債権の不当請求」対策


 中学2年の娘がパソコン検索中、アダルト番組に入り込んで登録料4万円を請求されている。娘の話では、「『18歳以上ですか?』との問に『ハイ』と応じた途端会員登録したことになった」と言っている。登録料を払わねばならないか。

(30歳代 女性)


「債権の不当請求に該当し、支払う義務はない」と助言しました。


 本県では、平成16年度をピークにこの種の「債権の不当請求」は減りました。それでも、サービス部門トラブルではサラ金・ヤミ金相談に次いで2番目に多く、業者との交渉を迫られる消費者にとって不気味で不愉快な存在であることに変わりはありません。
 この種の業者は、1)直接集金に来る(自力救済)、2)集金の諸費用、遅延損害金を加算する、3)合法的な債権回収業者(サービサー)である、4)裁判に訴える、等の主張をします。
 このようなトラブルに直面した場合は、「相手と接触しない」、「不安なときは警察へ届ける」という原則で押し通してください。個人で交渉すると、交渉慣れした業者の強迫的言辞に電話番号、住所、職場など個人情報を漏らし、新たな別の不安を抱え込むこともあるからです。
 このような不当請求があったときは、次のことを理解しておくと対応が楽になります。

1.  市民社会において人が義務を負うのは、自らの意思でそれを望んだときだけです(「私的自治の原則」又は「意思自治」といいます)。

2.  「『債権』とは、特定の相手方に、ある行為を要求する権利のこと」ですが(この相談では4万円の支払いを求める権利)、そのほとんどが「契約」から発生します。

3.  契約は、「『申込み』と『承諾』という相対立する『意思表示』が合致することによって成立します」。いつ、業者が指摘するような意思表示(自分の考えを相手に伝えること)を自分が行ったのか確認してみましょう。「どうもはっきりしない」というのであれば、その契約は業者が一方的かつ声高に主張しているだけで、実際には存在しない(契約が成立していない)可能性があります。

4.  「ケータイやパソコンの『クリック』が前記3の意思表示に当たる」と業者が主張するときは、業者が電子消費者契約法(略称)3条の要件(消費者の申込み内容などを確認する措置)を講じているかどうかを調べます(講じていなければその契約は無効です)。例え、18歳未満の者が「18歳以上」のところにクリックしたとしても、そのクリックをもって直ちに契約の成立要素としての意思表示に当たるというのには、無理があります。

5.  仮に、契約が成立していたとしても、「無料」という表示を見てクリックしたところ、その後に有料の規約が出てくることがあります。しかし、料金の支払義務は生じません、無料ですから。

6.  仮に、契約が成立していても、社会的に非常識な内容のものについては、契約が無効になるときがあります(公序良俗違反)。

7.  「『合法的な債権回収業者(=『サービサー』)』である」との主張は、その裏に「請求しているのは『正当な債権』である」との含みがありますが、その真偽は、法務省で公開している「債権管理回収業者許可名簿」で照合することができます。

8.  「直接集金に来る」という主張が消費者には一番堪えます(「自力救済」といいます)。しかし、日本は法治国家であり、明文の規定はなくとも、原則として、「自力救済」は禁じられています。仮に、業者が押しかけてきても支払う義務はありません。住所を管轄する警察署に通報してください。
 争いの原因となっている4万円(この相談の場合)は、業者が一方的に主張しているだけでまだ係争中の未確定債権と考えることができますから、最終的に確定するまでは慌てて支払う必要はないのです。

9.  「裁判に訴える」という主張(「支払督促」を含む)も消費者には堪えます。しかし、提訴するには自らの正体(住所・氏名など)を明らかにする必要がありますから、消費者としては緊張はしますが、結局、「裁判に訴えてもらうのが一番理想的」ということになります。集金の諸費用や遅延損害金を含めて法令に従って裁判官の判断を仰ぐことができるからです。
 そのためにも、業者が提訴するまで絶対に解決を急いではいけませんし、交渉もしてはいけないのです。

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