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相談事例集
 

相談事例75: 借金の古証文と取立


  およそ20年ほど前、他県で消費者金融から50万円を借りたことがある。最近、自宅に押しかけてきた男性二人から、「債権譲渡を受けた。220万円を払ってくれ」と凄まれた。50万円については完済したつもりでいたため要求は断ったが、当時のことについては記憶が定かではない。年金暮らしなので払おうにも払えない。

(60歳代 男性)


 債権の消滅時効を定めた規定を援用する、との内容証明郵便を出すよう援助しました。


 最近、「10年以上前の借金の古証文を根拠に、金を払えと自宅まで押しかけてきた。どうしたらいいか」といった相談が増えています。消費者としてみれば 10年以上前のことは記憶も定かではなく、「借金は完済したはず」と思ってはいても、自宅まで押しかけて来られれば誰しも動転します。「債権譲渡通知書」といった難しい法律用語を連ねた麗々しい書類まで提示されるとなおさらです。 
 そこで、今回は、この種の要求を受けた場合の対応の仕方を数点、まとめておきます。

1. 「自力救済」への対応について
 前記二人の男(以下「自称債権者」という)は、成功はしませんでしたが、法律上「自力救済」と呼ばれる手段を駆使しています。
 「自力救済」というのは、自分の権利を実現するために他人の協力を必要とする場合に、その他人が協力しないときは裁判所に対して協力を求めなければなりませんが、そうしないで自分の力で権利の内容を実現することをいいます。例えば、今回の相談者が怖くて220万円を支払った場合などです。
 自力救済は原則として違法とされています(民事上は不法行為)。これは法治国家では当然のことで、自力救済を認めると、相手の言い分を聞く手続き的保障がないため、誤った権利行使がなされるおそれがありますし、結果的に権利があった場合も、過度の暴力が用いられるおそれがあって社会秩序が維持できないからです。
 したがって、突然、自称債権者が自宅に押しかけてきたときは、次のことを守るように心がけてください。1)支払いを断る、ビタ一文払ってはいけません、 2)退去を求める、3)退去しないときは住所地を管轄する警察署に電話し警察官の出動を求める(予め、所轄警察署の番号は目に見える場所に張り出しておいてください)、4)自称債権者が退去したら、直ちに、残された書面類をすべて持って住んでいる自治体の消費者相談窓口に出向く(消費生活センターでも構いません。今後、同じようなことが再び起きないように対策を講じるためです。自称債権者が口頭ではしゃべったものの書面類を何も残さなかった場合も、その発言内容を忘れないうちに覚えている範囲でメモし、窓口に提出する)。
 現実に自称債権者と対峙するときは、かなりの気力を要します。しかし、自称債権者も口汚く凄むことはあっても暴力行為に出ることはありません。そのようなことをすれば、明らかに刑事事件になり、警察官は警察官本来の職権をより行使しやすくなるからです。

2. 自称債権者から要求され、怖くて「千円を払ってしまった場合」の対応について
 自称債権者は全額の徴収が難しいと判断すると、「いくらでもいい、せめて千円でいいから払ってくれ。これで俺たちの顔も立つ。千円ですべてチャラにするから」などと言って少額のお金の支払いを求めることがあります。消費者としては「助かった!」と思うかもしれませんが、これは「承認」という「消滅時効の効果を無に帰させるワナ」に該当するおそれがあり、話が紛らわしくなってきます。自称債権者は千円を受領すると、事後、「消費者は時効の利益を放棄した」と主張し、当然のごとくに金銭の支払いを求めてくる可能性があります。消費者は「これで終わらせる」つもりで支払ったわけですが、自称債権者にとっては「ここからがケチのつけどころ」なのです。結局、消費者は騙されているのですが、このような場合も対策はあります。諦めないで相談してください。

3. 「債権譲渡」関係について
 「債権譲渡」関係については、紙幅の都合もあり省略します。「消滅時効の援用」方式で問題を解決できない場合に、この制度の法定要件に注目していくことになります。

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