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相談事例集
 

相談事例66: 貸金契約における利率の規制


 3年前自己破産した後も生活が苦しくて、DMで融資案内を受け2万円申し込んだ。手数料を差し引かれて1万7千円振り込まれたが、1週間後2万円返済した。それなのに、叔父の家や私の携帯への督促が止まらない。


 この相談は典型的ないわゆる「ヤミ金」トラブルといわれるものです。
 「ヤミ金」には、決まった定義はありませんが、貸金業登録をしていない、又は出資法違反の高金利を取る貸金業者をいいます。当然、両要件を充たす「ヤミ金」もいます。
 「ヤミ金」に共通しているのは、異常な超高金利と脅迫的取立です。
 相談者は「1万7千円を借りて2万円を返済」していますから、利息は3千円。単純に年利で計算すると、利率は17.6%となりますが、「ヤミ金」は普通「1週間」あるいは「10日」単位で利息を請求してきますから、要求通りに3千円を払い続けると、その年利率は、前者が900%超、後者が600%超となり、出資法の上限金利(29.2%)をはるかに上回るすさまじいものです。
  貸し付ける時に、個人情報を詳しく聞かれて答えていますから、返済が滞ると、「ヤミ金」は、本人の自宅や勤務先はいうに及ばず、無関係の親族・友人・隣人にまで押し掛けたり、電話をかけたりして脅迫的な取立を行います。激しい取立におそれをなして消費者は関係機関に相談することになるのですが、相談を受けた関係機関にとってもその対処法は難しいのです。「ヤミ金」は普通、闇に潜っていて正体を隠しているからです。
 参考になるのは、「『ヤミ金』に対しては一切返済しない」という福岡県弁護士会の1つの対処方針です。「返済する限り督促を止めないのが『ヤミ金』」ですから、まず、「返済を止める」ことが「ヤミ金」トラブル解決への第一歩なのです。
 今回は、この相談を契機に、複雑で分かりづらい「貸金契約における利率の規制」について、「貸金三法」といわれる「利息制限法」、「出資法」、「貸金業規制法」の概要をまとめてみました。
  まず、「利息制限法」ですが、利息の上限を規制する法律です。元本が、10万円未満の場合は年2割以下、10万円以上100万円未満の場合は年1割8分以下、100万円以上の場合は年1割5分以下の利率と定められ、その超過部分は無効になります。
  次に、「出資法」は、暴利行為を含む一定の行為について違反行為が行われることを罰則で予防しようとする法律です。
 高金利処罰規制に関しては、貸金業者が年29.2%を超える割合による利息の契約をしたり、これを超える割合による利息を受領したとき、又はその支払を要求する行為を刑事罰の対象としています(5年以下の懲役若しくは1000万円以下の罰金、又はこれらの併科。5条。ただし、一部例外があります)。貸金業者以外の一般私人の場合、利率は「年109.5%」となります。
  最後に「貸金業規制法」ですが、貸金業者に対して必要な規制を行い、資金需要者等の利益の保護を図ることを目的としています。
 この法律に「みなし弁済」が規定されています(43条)。「みなし弁済」というのは、利息制限法が定める上限金利を超えていても出資法で定める 29.2%までの範囲内であれば、一定の要件を備え、かつ、債務者が任意に支払った場合は有効な利息の弁済とみなすことをいいます。そして、この金利幅を「グレーゾーン」と呼んでいます(平成18年12月13日に成立した改正貸金業法では、改正後3年をめどに出資法の上限金利を29.2%から20%に引き下げ、グレーゾーン金利は撤廃されることになっています)。
 それと、貸金業規制法では、年109.5%を超える貸付契約は、利息契約、元本契約ともに民事上の効果は無効です(42条の2。刑事上は29.2%を超えれば出資法違反となります)。先に利息制限法のところで、「制限金利の超過部分は無効」と説明しましたが、貸金業法では年109.5%を超える貸付契約の場合、利息制限法の制限利率の部分も含めてすべて無効になります。貸金業者以外の一般私人がこのような契約をしたときは、貸付契約は有効ですが(ただし、利息制限法超過部分は無効)、出資法違反で刑事責任を問われることになります。
 以上が貸金三法の利率に関する規制の概要ですが、利息の天引きに関する説明は紙幅の都合で省略しています。
(「ヤミ金」については、福岡県弁護士会の「ヤミ金ラクラク対処法」を参考にさせていただきました)

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